「スタンダードか?オーバーサイズか???」 との相談が何件かあったので、選択肢についてちょっと解説してみます ^^)
まず、前スレッドにも書きましたとおり、
「オーバーサイズピストンリング」 は 「ノーマルピストン」 には使用できません!
ということは確実に押さえて下さいね!!!
では、オーバーサイズピストンをお持ちでない方がスタンダードサイズのピストンリングを購入すると、どんな修理が出来るかと言いますと...
多分、シティでエンジンの O/H を考える方は、「オーバーヒートやオイル切れによる焼き付き」 などを除きますと、オイル消費の増加やそれに伴う白煙の対策ではないかと思います。白煙は 「オイル下がり(ステムシールの劣化などでヘッド側から燃焼室に降りてくる)」 と 「オイル上がり(ピストンリングやシリンダーの磨耗により、ピストン側から燃焼室に上がってくる)」 が有ります。もちろんピストンリングで改善される可能性があるのは後者です。
オイル上がりが発生している場合に考えられるのは、
1.ピストン、ピストンリング、シリンダーなどが磨耗して、各部のクリアランスが大きくなっている。
2.ピストンリングがスラッジ等で固着して、本来必要なシール機能を維持できていない。
といった状況です。
1.の場合ですと、他の磨耗(ピストン、シリンダーライナー)はそのままですが、ピストンリングが磨耗していた分だけ改善されます。ピストンリングはシリンダーブロックとの 「当たり面」 の面積を小さくすることによって面圧を上げてシール性を確保していますので、ピストンリングが磨耗して 「面接触」 状態になっていたとしたなら、ピストンリングの交換により、ピストンリングとシリンダーライナーの当たりが、初期の点接触(正確には「線接触」?)に戻り、シール性が改善されます。
2.は
こちら の「スティック現象」のような状態です。このような場合はエンジンを O/H してピストンリングを交換すると、かなり効果があると思われます。ちなみに oga 号の 4 速ミッションを T2 の 5 速に乗せ替えるために買ってきたミッション付きの T2 エンジンは、バラしてみたらまさにこの状態でした ^^;
オーバーサイズピストンが入手できない場合の究極の選択は、シリンダースリーブの入替ですね。ただ、シリンダースリーブはホンダから供給される部品ではありませんので、ボーリング屋さんなどに作成を依頼することになります。
# 例えば
こちら より、[右下の ▽ をクリック] → [カスタムオーダー] → [4 ストスリーブ作成入替]
では、オーバーサイズピストンリングを使用するためにはどうしたら良いのでしょうか?一番簡単なのは、「一生懸命探して純正のオーバーサイズピストンを手に入れる」ことですが、まぁ、多分、手に入らないでしょうね ^^;)
では、他にどんな選択肢があるかといいますと、例えば
WISECO などでオーバーサイズピストンを特注するという手があります。
WISECO の日本法人(もしかすると単なる代理店?) もある様ですが、特注等にはあまり積極的ではないようですね。
バイクショップなどでは、現物のピストンを渡せば WISECO へ取り次いで作成してくれるところもあるようですが、やはり究極は個人オーダーですね。oga-EG にそれを期待する向きもある様ですが(^^;)、海外への特注はかなりリスクが大きいので、oga-EG では今後とも皆さんのオーダーを取りまとめる様な予定はありません。
もし、どうしてもオーバーサイズピストンが欲しい方は、
WISECO オーダーフォーム(pdf)) より、ご自身でオーダーしてみてください。
と、まぁ長々と書きましたが、基本的には「オーバーサイズピストンを持っている/何とか入手する」方以外は、「オーバーサイズピストンリングを購入しても使い道が無い」とご理解いただければ良いかと思います ^^)